ガーベラ太郎の日記

日々の記録。好きなことについて書いていきます。

大好物

 

夫は肉料理が好きだ。

 

特にハンバーグと唐揚げ。子どものように目を輝かせて喜ぶ。他の料理を出した時と温度差があって少し複雑だが…

でも美味しく食べてくれるから嬉しい。

 

 

わたしの両親は共働きで料理は主に母がしていたが、仕事で忙しいため手間のかかる揚げ物やハンバーグなどはあまり作らなかった。

そのせいか、わたしが学生になって一人暮らしをしてからも唐揚げやハンバーグを頻繁に食べなかったし、たまに食べたくなったらスーパーのお惣菜を買っていた。そのほうが油の処理など面倒くさくなかったからだ。

 

 

一方、夫は小さい頃からおかあさんが唐揚げやハンバーグを手作りしてくれたらしく、大人になった今も食べるなら手作りがいいらしい。

それも、わたしが家にいない日の夜、夫は仕事終わりで疲れているのにハンバーグを作ったという。

しかも、19時に帰ってきて作り終わりが21時。2時間かけて作ったらしい。挽き肉を大量に買ってきてたくさん種を作り、全部に火を通すまでにそれくらい時間がかかってしまったようだ。(ハンバーグを作るためなら疲れがどこかに行ってしまうのかしら…)

余ったハンバーグは次の日の朝食に。朝からハンバーグを食べられるとなるとすごく嬉しいようだ。

 

 

結婚してからはわたしが主に料理をしている。そのせいか作る料理は自分好みのものが多い。

味噌汁やスープにニンジンを入れるのが好きなのだが、夫はニンジンが苦手(特に加熱したもの。生のほうが食べられるらしい)なので、料理の中にニンジンを見つけるとシュンとした表情で見つめてくる。

栄養だから食べなさい、と子どもに諭すように言うと、夫は「はーい…」と言ってなんやかんや残さずに全部食べてくれる。

 

唐揚げやハンバーグはたまに食べられればいいかなと思っていたので、初めのうちはあまり食卓に出していなかった。

だが、時折食べたいと思ってスーパーで買ってきたものを出すと、美味しいことには変わりないが、夫曰く出来立てを食べられるため手作りのほうが嬉しいらしい。

しかも、手作りにこだわる一番の理由が安くてたくさん食べられるから、だという。

 

普段の生活の中でほぼこだわりの無い夫が手作りにこだわるのにはそんな理由があったのか…と少し驚いた。

しかし、手間はかかるけれど安くたくさん食べられるのは、節約にもなるし満足感も増すし一石二鳥!(打算的な考えで少し恥ずかしい…)

しかも、自分が今まで作らなかった料理を作るようになるのは料理の幅も広がって楽しいかもと思った。

 

 

それからはハンバーグや揚げ物など夫の好きなものを定期的に作るようになった。

何度か作って作業に慣れてくると、徐々に手間を感じなくなっていた。

むしろ食べてくれる夫の反応が嬉しくて頑張って作ろう!と想う気持ちのほうが大きくなっていた。(ノロケ話みたいになってすみません)

 

 

昨日も夜にハンバーグを作った。

晩ご飯の仕度を終え、お昼寝している夫を起こしに行った。が、声をかけてもなかなか起きない。

どうしたものか…せっかく今夜はハンバーグなのに。お腹も減ったし早く食べたい。

しかしぐっすり眠っているところ叩き起こす訳にもいかないので、夫の耳元で小さく「今日の晩ご飯はハンバーグですよ…」とささやいてみた。

するとさっきまで反応がなかった夫がパチッと目を開け、スッと体を起こして「やった~、食べよ食べよ」と言いリビングへと向かって行った。思い出すだけでも面白い光景だった。

 

ハンバーグの力、恐るべし。これ何か他に使えないかな、と悪い考えがよぎってしまったことは、夫には内緒にしておく。

 

 

ガーベラ太郎